多世帯住宅  No1

■設計ノート
敷地の東側に深い雑木林、という静かな環境で、大家族の家を設計することになりました。
この豊かな自然を、借景として効果的に取り込んで、実際以上の広がり感を確保したい、そんな想いから計画はスタートしました。
計画地の南は、近隣住居に囲まれ、その大きな影がおちていました。
その南面は「眺めたい景色」ではないように思い、建物を計画地いっぱいに南棟と北棟に分割して配列することにしました。
平面でいうと「H型」となっています。
南棟は平屋とし、東側の雑木林の方向に開放感を求めて開き、角度をふって、中庭と北棟に充分な太陽光が届くようにしました。
玄関にむかって歩んでいくと、建物が、雑木林をおおい隠します。
そして、建物にはいった瞬間、眼の前には雑木林の豊かな緑が広がってゆきます。
このコントラストが印象的で、見学された方々から「なんか、別荘にきているみたい」との感想をいただきました。嬉しかったです。

■データー
□延べ床面積:約50坪
□2005年10月 設計開始、 2006年5月着工、2006年12月竣工

*

【左から2番目】
玄関を開けた瞬間ひろがる木々。東に向け斜めに広がる壁により、開放感はさらに高まります。
また、視界の先の伸びやかさをより強く感じられるように、室内は意図的に天井を低くしています。
【左から3番目】
大家族のため6つの個室を有しますが、高窓などを取り入れ、どの部屋も充分な陽光と通風を確保しています。
【左から4番目】
高齢者の寝室は、リビングから、気配がうかがえる位置にしました。
室内とレベル差のないデッキに面しています。気軽に、積極的に、外の空気に触れ、ひなたぼっこができるように。

*

【左から2番目】
リビングダイニングの一部は畳敷き。
一室利用、二室利用と使いわけが出来るようになっていますが、4枚引き戸は、天井高さまであるので、広さが感じられます。
建具を開けている時、「4枚引き戸」「地袋付の仏間」「神棚付の押入れ」は、一体化された家具にみえるように(実際は構造壁)デザインしています。
地袋扉など、一部、システムキッチンの色に合わせ、同じ濃紺で塗装しています。

ボタン