風通る住まい
機械空調はあまり好まないとの事。南から入った風がリビング高窓を経由して、自然通風で心地良く過ごせるように配慮した住まいです。また、この計画にあたり築100年の住居を解体することになりました。「大黒柱」や「組子」など現代において貴重な素材、美しさが残されており、それらを大切に受け継ぎ、この新居の中で新たなカタチでデザイン要素に取り込みました。
借景を楽しむ家
敷地東側に雑木林があり、それを借景としました。「ただいま」と玄関を開けると、正面に中庭テラス、その先に木々が視界に広がります。中庭テラスを中心としてLDKと祖母の個室を対面に配置。家族の気配を感じながら、ひなたぼっこをしたり、気持ち良く過ごせる内外空間を計画しました。
好きなものに包まれる住まい
「梁、珪藻土の壁、チェッカーガラス」をインテリアに使用したいというのが建主様のリクエスト。特にキッチン前の天井まであるチェッカーガラスの引戸は、光がキラキラと映り込み、ほっとするような優しい気持ちにさせてくれます。素材のもつ魅力を最大限に空間にいかせる計画をしたいと思っています。
高天井の連続感
LDKと玄関の間仕切壁の上部は透明ガラスで。天井の連続感が、本来の広さ以上の伸びやかさを与えてくれます。日々、伸び伸びとした気持ちで過ごせることは心に豊かさを与えてくれるものかな、と思います。この家には坪庭があります。シンボルツリーの足元にはクリスマスローズ・ギボウシ・タイツリソウなど…四季折々の美しさで楽しませてくれます。
大きな吹き抜けのある家
LDKの吹き抜けを中心に全室を一体化した「家族がどこにいても、気配を感じられるような」住まい。高窓を利用した風の流れの確保、断熱性能の配慮等で、大空間ゆえの冷暖房負荷軽減をはかっています。また、敷地南側の建物の影響を考慮して、2階テラス床は鉄骨グレ-チング(全面に隙間があるため光が階下に届く)にして、室内に柔らかな陽光を届けるようにしています。